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本・音楽・ペット・合唱・その他色々、書いていこうと思っています♪

小樽のお稲荷さん

小樽の入船町に亀十というパン屋さんがある。
小樽ではかなり有名で、小さい頃は良く買いに行ったものだ。

上に薄く羊羹をのせたアンパンは姉の好物。パンの中にチョコカステラが入っているパンは私の好物。フカフカの食パンにピーナツバターをたっぷり塗ってくれたサンドイッチも大好き。
あそこのパンは、ちょっと他には無いユニークな品も多いのだ。

港の方から亀十に向かっていくと、途中で函館本線の高架があるのだが、そのすぐ手前右側に小さな小さなお稲荷さんがある。

小さいけれど私が子供の頃にはそれなりに栄えていて、結構盛大なお祭りもやっていたような気がする。
あのお祭りの出し物で、初めて切り絵を作るところを見た。 舞台の上でオジサンが、見る見るうちに見事なチョウだの鶴だのキツネだのを作り出すのを、口をアングリ開けて見とれていた記憶がある。

私が小樽を離れた頃には、とっくにお祭りはやらなくなっていたけれど、ちいさなお稲荷さんはまだあった。

その目立たないお稲荷さんが私の記憶に刻みつけられている理由は、そこには宮守りのおばあさんが住み込んでいるという噂があったからだ。友人から 「あそこにはおばあさんが住んでいるらしい」 と聞いた時には、俄かには信じられなかった。

町の中にはあるけれど、夜になったら寂しい寂しい場所。小さな小さなお宮。 あそこのどこに人が住めるの? でもある夜その前を通りかかった時、お宮の奥にボンヤリと火が灯って入るのを見て、もしかしたら本当かもしれない、と思うようになった。 

赤いお宮の奥にボンヤリとした灯り。風にはためく幟、対になって向かい合う石のキツネ。ゾクッとする光景だった。

お稲荷さんなのだから、誰がお参りに入っても何も言われるはずもないのだが、とても中に入って行ける雰囲気ではなかった。人を寄せ付けないオーラがお宮全体から出ていた、と思えるのだ。

長い事近くに住んでいたのに、宮守りのおばあさんに会った事はほとんど無く、たった一度、お社の中に入って行く白髪のおばあさんを見かけただけだ。 小さなお宮にふさわしく、小さなおばあさんだった。

あのおばあさんが本当にあのお稲荷さんに住みこんでいたのかどうか、確かめた事がないので分からない。
今思えば、あれは都市伝説というやつかもしれない。



色々批判はあるけれど、私はグーグルのストリートビューが好きだ。未知の土地を見るというより、想い出の土地を見られるからだ。 その中にあのお稲荷さんはちゃんと存在していた。 あのお宮を見ると、あのおばあさんは本当に住んでいたのだろうか? と今でもあの時の疑問が頭をもたげる。


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プロフィール

万見仙千代

Author:万見仙千代
出身は北海道、長い首都圏生活を経て、ただいま信州在住です。

愛護団体出身で、多分16才になるすず、2011年3月11日に保健所からやって来て家族になった、年齢不詳のまりの2ワンコの散歩を中心に、1日が回ってます。
すずは、令和元年9月21日に永眠しました。まりは、2011年10月25日永眠しました。まりは、家へきて、たった7か月と2週間の生活でした。

一緒に歩く相手がいなくなってしまいましたが、散歩は続けています。
健康とダイエットのためです。

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