ナチスに占領されたパリを取り戻すべく闘う、レジスタンスの物語です。
観ていると、パリは占領されたとはいえ、例えば 映画 「スターリングラード」 などとは比較にならないくらい、のんびりした雰囲気に見えてしまった。
どうも、ヒトラー暗殺事件後のことらしく、ナチスも最後の頃の話みたい。
監督はルネ・クレマン、 脚本がゴア・ヴィダルとフランシス・フォード・コッポラ、という超豪華スタッフ。
もっとも、ゴア・ヴィダルさんは存じ上げないんだけど。
とにかく、出演者が凄い。
私が分かっただけで、アラン・ドロン、ジャン・ポール・ベルモント、 カーク・ダグラス、オーソン・ウエルズ、アンソニーパーキンス。
その他に、イブ・モンタンなども出演していたようだけど、ちょっと気付かなかったわ。
違和感があったのは、ドイツ人もフランス人も、英語で話すこと。
ただ一人英語じゃなかったのは、ヒトラー。
ほんの少しの出番だったけど、そこだけはドイツ語でした。
さすがに、ヒトラーに英語は話させるわけにはいかなかったのね。
ところがですよ、あれこれネットで調べると、この映画は フランス語版と英語版があったみたいなの。
ツタヤでは英語版だったということみたい。
それにしても、こういう多国籍の人が出る映画なら、やっぱり字幕でやってほしかったな。
私はさっぱり分からなかったけど、英語に少し詳しい人に言わせると、アラン・ドロンの英語はちょっと変だったって。
ヒトラーは、パリ進駐軍の将軍に、「パリを爆破するように」 という厳命を下していたんだけど、将軍はそれをやろうとはしなかった。
映画の最後に、ヒトラーが電話でその将軍に 「パリは燃えているか? パリは燃えているか?(Is Paris Burning?) 」 って (どういう訳か、ここは英語で) 大声で怒鳴っているところで終るんだけど、その時に初めて 「パリは燃えているか」 という題名の由来が分かりました。
大好きなTV番組 「映像の世紀」 のテーマ曲、 加古隆さん作曲 「パリは燃えているか」 の題名は、ここから来ているのね。
時々、当時の実写フィルムが入るんだけど、パリ解放パレードを見ると本当に熱狂的。
「映像の世紀」 で見た、パリ解放の時に、ドイツ軍と関係を持ったフランス人女性たちが集団リンチに遭い、髪を刈られて丸坊主にされ見世物の様に連行されている映像を思い出してしまった。
あれは目を背けたくなる映像なんだけど、あの熱狂ぶりを見るとそういうことが当然起こったんだろうなと思いました。
音楽は、モーリス・バジャール。
ちゃんと、つべにありましたよ。
ここでもビックリ!
3曲目の 「パリ・ワルツ」 は、かなり有名な曲じゃないですか。私でも知ってるもの。
これが映画音楽だったなんて、全然知りませんでした。
こちらが、映像の世紀の 「パリは燃えているか」
どちらも名曲ですよねぇ。
スポンサーサイト
ワルキューレ、私も観ました!
どうやっても、トムクルーズがドイツ人に見えなくて(笑)
でも、あんな暗殺未遂事件があったのを知らなかったので、へええーって思いながら観ました。
ドイツとフランス、困ったことに隣同士ですもんね。
昔々から、いろんな摩擦が起こったんでしょうね。
坊主にされる女性たち、ご覧になったんですね?
まさに魔女狩りだわ!
仰る通り、生活の為に関係を結んだ人もいたでしょうに、あの人たちはあれからどんな人生を歩んだんだろうか・・・と考えさせられてしまいました。
男性の中にだって、背に腹は代えられなくてナチスに協力した人はかなりいたはずですよね。
この映画は知らなかったですねぇ…
最後に見た戦争映画がだいぶ前にやったトム・クルーズの
「ワルキューレ」(ヒトラー暗殺計画を描いたもの)でして。
うちの近所の三洋堂のレンタルにあれば良いのですが…
>時々、当時の実写フィルムが入るんだけど、パリ解放パレードを見る
>と本当に熱狂的。
フランスは戦争をすると最終的にはドイツに勝つんですけど、
負けると十中八九過酷な条件で講和をさせられて、苦労する、
というのが欧州史の常ですからねぇ…
特に、第二次世界大戦では、序盤に負けたこともあって、
ナチスの支配下に置かれていた時期も長かったですし、
色々とナチスから無茶な要求もあったそうです。
>「映像の世紀」 で見た、パリ解放の時に、ドイツ軍と関係を持ったフラ
>ンス人女性たちが集団リンチに遭い、髪を刈られて丸坊主にされ見世
>物の様に連行されている映像を思い出してしまった。
覚えてます。あれはなんて言うか、「ああいう発想
をフランス人しちゃうの?!」と驚きました。中世の魔女狩り
さながらと言うか…
生活の為にドイツ人と関係を結んでしまう女性も居ただけに、
何とも言えない感じになりました。